床の防音対策は「足音」と「声や音楽」で違う!目的別の対策を紹介

床の防音対策は「足音」と「声や音楽」で違う!目的別の対策を紹介

子供の足音が階下に響いてないかな…。音楽を楽しみたいけど床へ響くのが気になる。工事は無理だから自作で床の防音できないかな

このような悩みにお答えします。

この記事は、工事が不要な床の防音対策である防音マットや遮音シートをどう選べばいいかについて解説しています。

子供がドタバタする足音に向いている床の防音材、話し声やテレビなどに対する床の防音材、それぞれどのような防音対策をしたらいいか紹介します。

この記事の内容
  • 音には種類があり、防音にも種類がある
  • 【床の防音材】遮音シート、防音マットを適切に使おう
  • 床の防音対策を実際にやってみた【費用と効果】

マンションやアパートで起こる近隣トラブルの原因は騒音が最も多いそうです。

音を出す方も、出される方も、音を気にして生活するのはストレスが溜まりますよね。

私もアパート暮らしの時、テレビやYouTube、音楽の音をもう少し気にせずに生活したかったものです。

はじめに「音の種類と防音の種類」について知ってもらい

次に「足音の対策、声や音楽の対策」について解説し

「実際に敷いてみた結果」という順でお話していきます。

私は地方にUターンしてきたのですが田舎の実家は木造で、2階にある自室の音が1階まで聞こえたり、1階の声が2階の部屋まで聞こえて悩んでいました。

2階の床の防音対策を行って悩みが緩和したので共有いたします。

目次

床の防音対策をするなら、音の種類と防音の種類をまず知っておこう

床の防音対策をするなら、音の種類と防音の種類をまず知っておこう

「声や音楽」「足音の衝撃音」は音の種類が違います。

また、防音は「遮音・吸音・防振」の3つに分けられます。

やみくもに床に何か敷くのではなく、悩んでいる音に対して適切な防音対策が必要です。

まちがった防音対策をしないために、はじめに音の種類と防音について説明します。

音の種類

音は「声や音楽」「足音などの衝撃音」の2種類に分けられ、それぞれ「空気音」「固体音」といわれます。

音の種類
  • 空気音:話し声や音楽、テレビの音、犬の鳴き声など
  • 固体音:足音やイスを引きずる音、物を落とした時の音など

空気音と固体音、どちらの音の対策をしたいかまずイメージしておきましょう。

私は電話での話し声や、音楽の音が下に漏れるのを防ぎたかったので、空気音を対策すれば良かったのです。

防音の種類

防音とは、遮音・吸音・防振をすることです。

防音の種類
  • 遮音:音を通さないようにすること(空気音)
  • 吸音:音を吸収して響きをおさえること(空気音固体音
  • 防振:振動が伝わらないようにすること(固体音&オーディオの重低音)

どちらの音に対しても基本的には2種類の対策が必要なのですね。

空気音であれば→遮音+吸音(重低音ならスピーカーやピアノの下にさらに防振)

固体音であれば→防振+吸音

遮音シートだけ敷いて、防音できなかったという口コミをよく見かけるのですが、空気音なら遮音シートだけではダメですし、そもそも遮音は足音の固体音対策にはなりません。

これで取るべき対策が分かりましたね。子供の足音対策であれば、固体音なので防振+吸音です!

【床の防音材】遮音シート、防音マットを適切に使おう

【床の防音材】遮音シート、防音マットを適切に使おう

遮音・吸音・防振でどのようなアイテムを選んだらいいか具体的に紹介していきます。

おさらいです。

  • 空気音:話し声や音楽の音、テレビの音、犬の鳴き声など
    遮音吸音
  • 固体音:足音やイスを引きずる音、物を落とした時の音など
    防振吸音

どちらにも共通している床の防音に必須な吸音商品をまず紹介したいと思います。

そのあとに「空気音」で必要な遮音アイテムの紹介、「固体音」で必要な防振について順に説明いたします。

費用のかかる本格的な防音は業者にお任せし、この記事ではDIYでできる手軽だけど効果が見込める例を紹介します。

【吸音】防音カーペット・防音マット

「空気音」「固体音」に共通の吸音ですが、床の吸音対策におすすめなのは、吸音材の入ったカーペットやマットです。

3つの商品をおすすめしたいと思います。

①:防音タイルカーペット「静床ライト」

1つ目のカーペットは、私が使った「静床ライト」というタイルカーペットです。

50cm×50cmのタイルカーペットを置いていくだけなので自由に配置できますし、カッターでカットできるので部屋の隅まできれいに敷けます。

汚れたらその部分だけ外して洗うことができ、汚れた1枚だけ取り替えてもいいのでとてもお手軽なんです。

10畳の部屋で約6畳分敷きました。40枚購入で44,000円です。

10色ほどのカラーバリエーションがあり、私はシープホワイトを選びました。

実際に「静床ライト」を2階で敷いて1階で騒音レベルを計測しました。この記事の最後に説明してるのでぜひ参考にしてみてください!

②:防音カーペット「サンシンフォニー」

2つ目のカーペットは、お値打ちなのに防音効果がより望める、サンゲツの「サンシンフォニー」です。

防音性能の数値は「静床ライト」より高いですが、タイルではなく1枚敷きのカーペットです。

1枚敷きですが縦と横のサイズは自由にオーダーできる利点があり、6畳分で3万円ほどです。

③:防音クッションラグマット「ウッド」

フローリング仕様がいい!という方もいると思います。

ただ、クッション材の付いた防音フローリング材は値段が高く、くぎ打ちやボンドが必要な物も多いので賃貸物件ではあまりお勧めできません。

そこで、フローリングではないですがフローリング調のマットがおすすめです。

サイズはオーダーできない固定サイズですが、サンシンフォニー同等の防音性能です。

3つの吸音アイテムのどれかを敷いて、その下に空気音、固体音のそれぞれの対策をしましょう。

話し声や音楽の音を防ぎたい【空気音の対策】

話し声や音楽の空気音対策には、吸音に加えて遮音です。

遮音アイテムには薄手の遮音シート厚みのある遮音マットがあります。

厚くて重量のある物の方が遮音性が高く効果が期待できます。

  • 遮音シート…1mm〜2mm厚。10メートル分で4,000円くらい。
  • 遮音マット…5mm〜10mm厚。1メートル分で2,000円くらい。

5畳や6畳を敷くとなると10メートル分くらい必要になってきますね。

シートでも効果があったという口コミの多さから、費用をおさえるために私は遮音シートを選びました。

遮音シートだけでは防音できませんからね笑。空気音の対策は遮音+吸音。防音カーペットや防音マットの下にこの遮音シートを敷くと効果UPです。

遮音シートは10m分で4,000円というお値打ちなだけあって、効果はそれなりだったので、予算に余裕がある方や本当に声や音楽の空気音対策をしたい方には、遮音マットをおすすめします

5mm厚と10mm厚があります!

子供の足音を防ぎたい【固体音の対策】

固体音の防振について解説します。

固体音である床衝撃音には、「軽量床衝撃音」と「重量床衝撃音」の2種類があります。

床衝撃音の種類
  • l軽量床衝撃音 → 吸音のみでOK
    • スプーンやおもちゃなどの軽いものが落ちる音
  • 重量床衝撃音 → 吸音と防振
    • 子供が走ったり跳ねたりする音、マッサージ機の振動、ドラムを叩いて響く音

軽量衝撃音の対策は、紹介した「静床ライト」などの防音カーペットなどだけで大丈夫ですし、スポンジタイプのジョイントマットでもOKです。

マンションやアパートで多い悩みは、軽量衝撃音よりも子供が走ったりジャンプする音ですよね。

ドタバタ、ドンドンという重量衝撃音は建物の柱や鉄骨に伝わって響く音なので防振対策が必要なのですが、実は防振については賃貸物件や一軒家の構造的な改善が必要となります。すなわちリフォーム工事です。

防振には工事が必要となるとがっかりしてしまいますね…。ですが、工事しなくても重量衝撃音を軽減してくれるマットがあるのです。

防振ではないですが、足音を吸音してくれるピアリビングの「足音マット」。

商品名からわかるように足音に特化したマットです。

1メートルで3,500円ほどですが敷くだけのDIYでお手軽です。悩んでいる方にはおすすめです。

6畳くらいだと20枚くらいは必要なので20枚×3,500円=7万円ですが、防振工事をしない場合の重量床衝撃音対策の中では、値段と手軽さで言えば最良だと思います。

まず防音カーペットだけで様子をみて、効果不足であればこの足音マットも敷くという段階的な対策でもいいですね。ただ、深刻な悩みであれば最初から敷いてしまったほうが手間が省けます!

床の防音アイテムまとめ

空気音、固体音への対策を整理します。

空気音には、遮音+吸音

「遮音シート」 + 「静床ライト」「サンシンフォニー」「ウッド」

予算に余裕がある場合は「遮音マット」がいいでしょう。

スピーカーやピアノなどは音が響くので、気になる方はスピーカーやピアノの足の下に、ゴム製の防振ゴムを敷くと良いでしょう。

固体音には、防振+吸音

「静床ライト」「サンシンフォニー」「ウッド」で様子をみて、効果をより求めるなら「足音マット」を追加

コストを抑えたい場合は、足音マットよりも安価なジョイントマットやコルクマットを防音カーペットの上に敷くのもありです。

床の防音対策を実際にやってみた【費用と効果】

静床ライト
静床ライト

実際に私が、防音カーペット「静床ライト」を敷いた効果を紹介します。

静床ライト 防音カーペット タイルカーペット 50cm×50cm 防音マット

「静床ライト」だけで、空気音と固体音それぞれどれだけ効果があるのか調べてみました。

10畳のうち6畳分ほどに敷きました。

  • 木造一軒家の2階の部屋に敷く
  • 1階の部屋で騒音レベルを測る
  • 10畳の部屋で6畳分くらい敷いた
  • 1,100円×40枚=44,000円(税込)
「静床ライト」シープホワイト
「静床ライト」シープホワイト

「静床ライト」を敷く前の下の部屋の騒音レベルがこちらです。

何も敷いていない時

・音楽の空気音:平均「44db」くらい

・足音の固体音:平均「58db」くらい<

「静床ライト」を敷いて計測!

静床ライトを敷いた時

・音楽の空気音:平均「38db」くらい

・足音の固体音:平均「48db」くらい

空気音は約6db下がりました!

実際に敷いてない最初の状態より音が小さくなったのが分かりました。

音楽やYouTubeなどの音を防音したかったのでこれは嬉しかったです。このあと遮音シートも敷きました!

固体音は10db下がり、体感でも確実に下がったのが分かりました。

大人が強めにドスドス歩いたのですが、建物の構造によりますが、子供であればかなり軽減されるのではないかなと思います。

飛び跳ねたり、ドダンバタンという足音だとさすがにカーペットだけでは防ぎきれません笑。振動ですね。
「足音マット」、または安価なジョイントマットやコルクマットを追加しましょう。

「静床ライト」を実際に敷いた詳細記事はこちらになりますので、良かったら読んでみてください。

「静床ライト」の下に「遮音シート」を敷いて、床の防音を完成させた記事はこちらです。遮音マットの方が気になる人の参考にもなります。

まとめ:床の防音対策をするならまず防音カーペット

まとめ:床の防音対策をするならまず防音カーペット

今回は空気音と固体音、それぞれの防音対策について解説しました。

マンションやアパートの構造によって、音の伝わり方が違うので効果は変わってきますが、空気音なのか固体音なのか目的に合わせた防音対策をおすすめします。

どちらにしても吸音材の入った防音カーペットや防音マットが必須になりますし、より効果を求めるならもう一種組み合わせたり、部屋の全面に敷くことも検討してみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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